霊峰の娘たち  ひらがなはこちら

見上げよ紺碧
見下ろせ金朱
流れゆく息吹が我を呼ぶ
現し世が忘れし夢を抱きつつ
天と地の間に聳え立つ

神をも畏れぬ姿は
覇の力に満ちて
鎮まることなき霊鳴に
誰もが跪く

古を語らう唇
行く末を見つめる眼
身に纏うは燃え上ぐる焔と見紛うばかりの嵐よ
いざ駆け行かん
美し国の空はみな我がもの
追うてみよ
この翅に宿せる風の形が見ゆるならば


果てなき頂は遥かに霞みて
妖の山よと人の呼ぶ
その内に秘めしは
熱き不尽の火
石長の心臓が脈を打つ

神さえ恋せし錦を
その肌に飾りて
幻の住まう月日を
掌に刻む

非時の煙が揺らぐ雲居に
響け我が謳声
いとおしきこの世の千歳を
決して忘れざらんその為
たとえすべてのものは朽ち失せ変わる運命とても
この手が語る限り
その名は聞こえ残ると信じ続けて


我ら
八百万の愛に羽ぐくまれし霊峰の娘たち
時の色に染まりゆく風に
荒ぶる魂をはためかす
天の恵みも地の安らぎもこの腕に抱き取り
あかねさす真秀ろ場に産ばるる
命の影を見つめながら



題名:霊峰の娘たち(れいほうのむすめたち)
原曲:妖怪の山 〜 Mysterious Mountain / 『東方風神録 〜 Mountain of Faith.』より
編曲:織村紅羅璃 / くらりの屋根裏部屋

一言:友人に「要するに『山ガール』でしょ?」と言われました。ごもっともです。